知識ゼロでも大丈夫!車磨きの「怖い」を「できる」に変える方法

ソリッド塗装 バフ傷(磨き傷)
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  「車のボディを磨きたいけれど、失敗するのが怖くて踏み出せない…。」そんな気持ちを抱えていませ
  んか?

  実は、その不安の正体は単なる知識不足。

  磨きや塗装の基本を理解するだけで、「自分でもできる!」という自信が自然と生まれます。

  プロだけができると思われがちな車磨きですが、正しい手順とポイントを押さえれば、初心者でも安
  全に美しく仕上げることが可能です。

  この記事では、磨きの基礎知識をわかりやすく解説し、あなたの不安を解消します。

  一歩踏み出して、愛車を理想の輝きへと導いてみませんか?

1.車の塗装ってどんな構造?

    車の塗装は、主に4つの層で構成されています。

    最も外側に位置し、ボディのツヤを保護するのが「クリア層」です。

    そして、その内側にあるのが「カラー層」— これは車の色を決める層です。

    その下には、錆を防ぐ「下地層」があり、本体の「ボディ」部分を守っています。

    他に「メタリック塗装」や「パール塗装」がありますが、これらはクリア層とカラー層の間にも
    う一層あり、この部分にアルミや雲母を配合しています。
  
    特に、私たちが磨くのは、一番外側のクリア層で、その厚さは約20~50μm。
                              (1μm:マイクロメートル=0.001mm)

    家庭用ラップ(サランラップで10~11μm)を数枚(約2~5枚)重ねた程度の厚さしかないん
    です。

    意外と薄いんですね!

    だからこそ、丁寧に磨くことが大切なんです。

    車種によって多少の違いはあるものの、通常の自動車の場合、全体で100μm程の厚さです。

    この薄い層を意識しながら、適切に磨くことで、表面の輝きを長持ちさせることができるんで
    す。

2.プロが教える!車磨きのコツ

◆バフは少し湿らせて磨く

     バフとは、研磨剤(コンパウンド)を付けて塗装面を磨くための道具です。

     バフが乾いた状態で磨くと、研磨熱が発生しやすく、塗装が熱で軟化し、傷つきやすくなって
     しまいます(抑熱研磨法ではその様な心配はほとんどありません)が、

     バフを少し湿らせた状態で磨くと、研磨熱を抑え、研磨剤の乾燥を遅らせる事で磨ける時間を
     長くし、磨き傷が入るのを防ぎます。

     バフが乾いてきたら、コンパウンドを付け足すか、バフを霧吹きなどで湿らせながら磨きまし
     ょう。

     また、バフに(特にウールバフ)削りカスやそれによるダマ(凝固物)が出来た場合はこまめ
     にブロー(エアガンで吹き飛ばす)するか、流水とブラシで洗い流してください。

     特に、研磨カスが排出されやすい水性コンパウンドを使う場合は、汚れがひどくなるまではブ
     ローしながら磨くのがおすすめです。

◆トルクを一点に集中させる

     効率よく削るためには、ポリッシャーのトルクを一点に集中させましょう。

     ただし、力を入れすぎると研磨熱も発生しやすく塗装を傷つける恐れがあるので、注意が必要
     です。

◆難易度の高いところから磨く

     平面よりも曲面、広い面よりも狭い面など、磨きにくい場所から先に磨きましょう。

◆まずは極細コンパウンドでテスト

     いきなり粗いコンパウンドで磨くのはNG!

     まずは極細コンパウンドをウールバフ、もしくは硬めの細目、もしくは極細目のスポンジバフ
     に少量つけ、目立たない部分でテスト磨きを行いましょう。

     これでコンパウンドとバフの相性を確認し、最適な組み合わせを見つけます。

     ただし、粗目や細目のコンパウンドは深い傷が入る可能性がありますので、後々の処理を考え
     ると使用しない方が良いです。

◆深い傷はエッジを落とす

     水を掛けても消えない傷や、爪が引っかかるほどの深い傷は、完全に消そうと深追いせず、ま
     ずはエッジを滑らかにするイメージで磨きましょう。

     無理に削ろうとすると、クリア層を削りすぎてしまう可能性があります。

     こうなってしまうと「再塗装」が必要になりますので要注意です。

◆硬い塗装は焦らずじっくり磨く

     硬い塗装は磨きにくい反面、傷も入りにくいという特徴があります。

     ポリッシャーの自重でゆっくりと、一定のスピードで磨いていきましょう。

ゆっくりと移動させた方が磨く回数が多くなります。

     上図のようにポリッシャーの移動の速さで、磨きの回数が変わります。

     速く移動させるのと比べ、ゆっくりと移動させることで磨く回数が増えるので効率よく磨けま
     す。

◆濃色車はウールバフで丁寧に

     濃色車は傷が目立ちやすいので、特に丁寧な磨きが必要です。

     毛先が10mm前後のウールバフを使い、「抑熱研磨法」(摩擦熱を抑えながら磨く方法)で、で
     きるだけウールバフで仕上げるつもりで磨きましょう。

     その後、スポンジバフで残ったバフ目を消すように磨けば、美しい仕上がりになります。

◆削る量は最小限に

     磨きは塗装を削る作業です。

     磨きを重ねるごとに徐々に塗装が薄く、粗くなっていきます。

     よって、磨きすぎるとクリア層が薄くなり、塗装の寿命を縮めてしまいます。

     特に中古車は、過去の磨き具合がわからないため、必要以上に削らないように注意しましょ
     う。

3.まとめ

    これらのプロのコツを押さえれば、自分の手で愛車を磨くのは決して難しくありません。

    きっと、新車のような輝きを取り戻せるはずです!

    最初は戸惑うかもしれませんが、繰り返し練習すれば、磨き方の勘をつかむのもそう難しくはな
    いはずです。

    車磨きを通じて、愛車に新車のような輝きを取り戻しましょう。

    日々のケアを楽しみながら、プロ並みの仕上がりを目指してみてください。

次回は、「磨き傷が入る原因と予防法」として傷の入る原因や効果的な車磨きのコツをご紹介しますね。

お楽しみに!

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