【初心者のための磨き講座|Lesson2】

「傷を消したいから、もっと磨こう。」
車磨きを始めたばかりの方ほど、そう考えてしまいがちです。
ところが、一生懸命磨いているのに傷が思ったように消えない。艶が出ない。それどころか、白
っぽく曇ったり、バフ目が増えたりする。
なぜでしょうか?
実は、車磨きでは「傷が残っている」という結果だけを見て、さらに強く磨けば解決するとは限
りません。
大切なのは、今の塗装面で「何が起きているのか」を見極めること。
この記事では、なぜ磨いても綺麗にならないのか、その原因を考えるための基本的な視点を、初
心者の方にも分かりやすく解説します。
「傷が残る=もっと削る」ではない
まず知っておいてほしいのが、
傷が残っているからといって、必ずしも「もっと削ればいい」というわけではない
ということです。
車の塗装面で起きていることは、一つではありません。
例えば、
・洗車などによってできた傷
・深さのある傷
・研磨によって生じた微細な傷
・バフ目
・ヘイズと呼ばれるような曇り
など、見た目だけでは判断しにくい状態があります。
そのため、
「傷が見える」
という一つの情報だけで、次の作業を決めてしまうのは危険です。
磨きすぎると、なぜ曇るのか?
「傷を消したい」
という気持ちは、車磨きをする人なら誰でも持つものです。
しかし、傷を減らすことだけに意識が向いてしまうと、
「どこまで磨けばいいのか」
という視点が抜けてしまいます。
研磨は塗装面を整えるための作業ですが、方法や条件によっては、別の微細な研磨痕を残す
ことがあります。
その結果、
「傷は減ったはずなのに、なんだか艶がない」
「黒い車なのに、白っぽく見える」
という状態になることがあります。
つまり、
傷を減らすことと、艶を出すことは、必ずしも同じ作業ではない
のです。
車磨きには「工程ごとの役割」がある
車磨きでは、一つの工程ですべてを解決しようとするのではなく、それぞれの工程に役割が
あります。
・傷を整える工程。
・研磨による微細な痕を整える工程。
・そして、塗装面をより美しく見せるための仕上げ。
このように考えると、
「傷を消したのに、なぜ艶が出ないのか?」
という疑問も見えてきます。
傷を減らすことだけを考えるのではなく、
「今の工程で、何を整えているのか?」
を考える必要があります。
重要なのは「今、何が起きているのか?」
初心者の方にぜひ身につけてほしいのが、この考え方です。
ポリッシャーを回す前に、

「今、塗装面には何があるのか?」
を見る。
そして磨いている途中にも、
「今、状態はどう変化しているのか?」
を見る。
さらに作業後には、
「狙った結果になったのか?」
を確認する。
つまり、
観察 → 判断 → 施工 → 確認
という流れです。
道具を変える前に、原因を考える
磨いても綺麗にならないと、
「もっと良いコンパウンドが必要なのでは?」
「もっと高性能なポリッシャーが必要なのでは?」
「バフを変えればいいのでは?」
と考えることがあります。
もちろん、道具選びも重要です。
しかし、その前に、
「今の結果になっている原因は何なのか?」
を考える必要があります。
原因が分からないまま道具だけを変えても、同じ問題を繰り返す可能性があります。
「もっと磨く」ではなく「原因を見る」
車磨きが上達してくると、
「傷があるから磨く」
という単純な考え方から、
「この傷は何なのか?」
「なぜ残っているのか?」
「今の磨き方で、どんな変化が起きているのか?」
という考え方に変わっていきます。
ここが、初心者と経験者の大きな違いの一つです。
経験者は、ただ磨いているのではありません。
塗装面の変化を見ながら、次の判断をしている
のです。
次回は「磨く前に何を見るのか?」
Lesson2では、
「磨いても綺麗にならないからといって、もっと強く磨けばいいわけではない」
ということをお伝えしました。
大切なのは、
「今、塗装面で何が起きているのか?」
を見ることです。
では、そのためには具体的に何を見ればいいのでしょうか?
次回のLesson3では、
「磨く前に、何を見るべきなのか?」
というところまで踏み込んでいきます。
磨き始める前の「観察」が、なぜ仕上がりを左右するのか。
初心者の方にも分かるように、一つずつ解説していきます。


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