バフ傷を防ぐためのポイント(その4)

バフ傷(磨き傷)
抑熱研磨独習セット
この記事は約4分で読めます。

正しい塗装の磨き方を習得する

    バフ傷を防ぐためには、正しい塗装の磨き方を習得することが重要です。

    正しい磨き方を実践することで、塗装面に傷をつけずに美しい仕上がりを実現することができます。

●作業面を奇麗にする

    まず、磨く前に前出の通り塗装面をきれいに洗い、汚れや埃を取り除きましょう。

    これにより、磨き作業中に傷をつける可能性を大幅に減らすことができます。

●適切な研磨剤とバフの選択

    研磨剤は、塗装面の状態や傷の程度に合わせて選ぶことが重要です。

    また、バフも硬さや素材によって異なる効果がありますので、適切なものをび選ましょう。

    できれば、毛先の長いウールバフや、柔らかめのスポンジバフをお勧めします。

    特に毛先の長いウールバフは、作業性と仕上がりは良いのですが、ソフトロングウールバフのよ

    うに柔らかく毛先が長すぎると、毛の摩耗が早く通常のウールバフと比べて消耗が激しくなりま

    す。

    また、洗浄の際には高圧洗浄機を使わないと凝集(粒子が集まって大きな粒子になる)した粒子

    が完全に除去できないために、深い傷を入れる可能性があるので注意が必要です。

・磨き作業を行う際には、適度な圧力と正しい動き方を心掛けましょう。

    磨く際には、磨く方向や圧力にも注意しましょう。

    一方向に磨くことで均一な仕上がりを目指し、過度な圧力をかけないようにしましょう。

    強い圧力や乱暴な動きは、塗装面に傷をつける原因となります。

    均一な圧力と直線的な動きで、優れた磨き作業を行いましょう。

    磨き作業中はバフの状態を頻繁に確認しながら必要に応じて清掃し、またはメンテナンスされた

    クリーンなバフと交換することで、目詰まりによる効率の低下や摩擦熱の発生を減らすことがで

    きます。

    例えば、
 
    ・「キズを除去する」ための磨きでは、

     バフを斜めに当てて、傷の程度により圧を調整しながらポリッシャーの移動方向とは逆のバフ

     の片側半分の面にトルクを集中させ、ゆっくりとポリッシャーを移動させながら磨いていく。

    ・「仕上げ」のための磨きでは、

     バフを平らに当てて、一定のリズムでゆっくりとポリッシャーを移動させ、徐々に力を抜きな

     がらバフをランダムに滑らせて仕上げていきます。

    ・「削る」と「仕上げ」を両立させる磨きでは、

     バフをやや斜めに、角が立たないように当て、ポリッシャーをできるだけゆっくりと動かす。

     コンパウンドが取れて研磨面が現れるまで(傷がなくなるまで)磨きを繰り返す。

     ただし、短時間でなるべく均一な力で磨いていくことが大切で、同じ所ばかりを集中して磨か

     ないようにする。

     そして、バフは適当なところでこまめにクリーニングするか、交換し、できるだけきれいなバ

     フを使用するようにします。

     また、バフにコンパウンドを多くつけすぎると、なかなかすっきりした状態になりませんし、

     バフの目詰まりや、絡みの原因になりますので、適量を付けるようにしてください。

     たまに、霧吹きで軽く水を吹くのもありですね。

     磨き作業後には、残留した研磨カスをしっかりと取り除くことも大切です。

     残留した研磨カスが塗装面に付着した状態にしておくと、これも傷の原因となることがあります。

     柔らかいタオルやマイクロファイバークロスを使って、軽くはたくようにして(できればブロ

     ワーを使用して)丁寧に研磨カスを取り除きましょう。

     ただし、この場合は、排出性の良い研磨剤を使用しないと、はたくだけでは奇麗にならないと思います。

     油分などが多い研磨剤などは、排出性も悪く、ふき取りもしにくいため、洗剤で洗う必要が

     あり、この作業で傷が入ってしまう可能性があります。

     正しい塗装の磨き方を習得することで、バフ傷を防ぐことができます。

     塗装面に傷をつけずに美しい仕上がりを実現するために、是非これらのポイントを実践してみて

     ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました