車につく傷の原因とその予防法(その3)

研磨熱による塗装の軟化 研磨熱
塗装の軟化による傷
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研磨熱による塗装の軟化

●塗装が柔らかくなる原因

    バフ傷のそのほかの原因の一つとして、研磨熱による塗装の軟化が挙げられます。

    研磨作業を行う際、ポリッシャーで研磨剤を使用して表面を磨くと、塗装の表面に摩擦熱(研磨
    熱)が発生します。

    この熱によって塗装が柔らかくなることがあります。(塗料メーカーさんの話では、約40~50℃
    位から軟化が始まるとのことでした)

    研磨熱による塗装の軟化は、研磨剤の乾燥や磨く時の力加減、特定個所を集中して磨くことによ
    って、摩擦熱(研磨熱)熱が集中し、塗装が軟化しやすくなります。

    特に、高速回転するシングルポリッシャーを使用する場合は研磨熱が発生しやすいので注意が必
    要です。

    研磨熱による塗装の軟化は、表面を削りやすいのですが、新たな傷も入りやすくなり、バフ傷が
    生じる原因となります。

    軟らかくなった塗膜は冷めて再び固まりますが、均一な表面が再現されず、バフ傷となってしま
    います。

●研磨熱を出さない磨きをするために

    研磨作業を行う際には、研磨剤の適切な選択や力加減、研磨時間の調整が重要です。

    いきなり全体を磨こうとせずに、目立たないところで研磨剤とバフの組み合わせや、磨く方法を
    確かめてから全体を磨くようにしましょう。
    
    ポリッシャーの使用に際しても、回転数の調整やバフの適切な使用方法を確認することが必要で
    す。(研磨熱がほとんど発生しないダブル、もしくはサンダポリッシャーがお勧めです)

    また、先ほどの②で触れた「常にきれいなバフを使う」ことも重要です。

    汚れたバフで磨き続けることは、きれいなバフよりも研磨熱が高くなりやすくなります。

    なぜならば、バフの固着物は、磨きの際に塗装表面と接触する際に摩擦を増加させます。

    摩擦が増加すると、それに伴って摩擦熱も増加します。

    一方、きれいなバフを使用すると、汚れたバフと比べて表面が滑らかであるため摩擦が抑えられ
    ます。

    その結果、生成される摩擦熱も抑えられるわけです。

    これらの対策を講じることで、研磨熱による塗装の軟化を防ぎ、バフ傷を予防することができま
    す。

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